犬の癌について参考辞典と、犬の健康を維持するための参考として。

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犬の癌について

犬の癌と腫瘍
目・耳の癌 口腔内の癌・腫瘍 黒色腫(メラノーマ) 肺癌(呼吸器の癌)
骨の癌 血管肉腫 リンパ腫 腹腔内腫瘍(腎臓癌・肝臓癌・膵臓癌など) 
皮膚癌 肥満細胞腫 扁平上皮癌 良性腫瘍(腺腫 脂肪腫 上皮腫) 
白血病(骨髄性・肥満性・リンパ性) 乳がん・乳腺腫瘍 肛門周囲腺腫 前立腺の癌

本ページに記載の病気や内容については、参考としてご覧ください。
気になる様子がある場合は早めに獣医さんに診察してもらいましょう。

腹腔内の癌

腹腔内の癌

腹腔内に存在する臓器(消化器管、肝臓・腎臓・膵臓・脾臓・卵巣・子宮・膀胱等)に発症した
癌を言います。消化管、特に小腸に発生する腫瘍で最も多いのは腺癌(老齢の動物に多い)と
消化管型リンパ肉腫(中〜老齢の動物に多い) です。
他にも平滑筋腫・線維肉腫・肥満細胞腫等が挙げられています。
大腸に発生する腫瘍は悪性腫瘍が多く中でも腺癌が多いと言われます。

肝臓癌などの症状
内臓に出来る腫瘍ではまず元気がなくなってくるのが最初の症状で多いようです。
癌の発生箇所によって症状は様々です。胃癌は嘔吐や血を吐き、肝臓癌は食欲不振やお腹が
膨らみ、膀胱癌では血尿が出て、子宮癌はオリモノやお腹が腫れる。嘔吐が見られます。

肝臓癌などの原因
食生活やストレス等の生活環境や加齢・紫外線・放射線・化学的発癌物質・刺激物質
・ホルモン・ウィルス・遺伝性・免疫不全等あげられます。

腹腔内腫瘍の種類
肝臓癌と脾臓癌
悪性の腫瘍です。かなり大きくなってから気付く事が多いようです。
主な症状は食欲不振・腹部膨張です。脾臓の腫瘍は特にゴールデン・レトリーバー、
ラブラドールジャーマン・シェパードのような大型犬によく発症傾向があるようです。
肝臓癌は、肝臓に発症した原発性肝腫瘍の場合と、他の臓器に発症した癌の転移に
よるものとがあります。

胃癌
悪性の腫瘍です。嘔吐・血を吐く・体重減少・下痢等がみられます。

平滑筋腫
膀胱・子宮・胃腸のような臓器の壁に発生する良性の腫瘍です。腫瘍により臓器が
圧迫されるので発生部位によって様々な症状がみられます。腸の場合は腸閉塞をおこし、
嘔吐や下痢などがみられます。その他部位でも慢性的な貧血や体重減少・排便や
排尿異常等があります。

犬の直腸腫瘍
悪性の腫瘍で消化管腫瘍のうち、直腸・結腸の腫瘍が犬で30〜60%
猫で10〜15%を占めています。中でもポリープ・腺癌・リンパ肉腫などが良く見られ、
多くの場合血便・血尿がみられます。

犬の卵巣腫瘍
症状はほとんどなく稀な腫瘍です。卵巣腫瘍には卵巣のう胞もあり卵巣腫瘍よりも一般的
です。卵巣のう胞は、 卵巣の中に液又は半固体の物質で満たされた袋が出来る事です。

肥満細胞腫

肥満細胞腫
肥満細胞とは、皮膚(真皮)の血管や筋肉の周辺、内臓の周辺を始め、体のあらゆる
組織に散在している細胞で、骨髄で作られ全身の結合組織で成熟します。この細胞は
虫刺されや花粉など、外部から動物の体に侵入する「異物」を感知すると生理活性物質
(ヒスタミンやヘパリンなど)を放出し、患部に炎症を起こして免疫機能を高め、その異物を
退治したり、鼻水を流させて体外に押し出したりして、動物の体を守る重要な働きをして
いるものです。肥満細胞腫は犬に比較的よくみられる腫瘍で、その発生率は犬の皮膚腫瘍
・皮膚癌の13%に当たります。あらゆる部位( 腹部・脾臓・肝臓・腎臓・肺・咽頭・胃腸
・リンパ節・骨髄等)に発生し、その約90%は皮膚や皮下組織に発生します。発生年齢は
3週齡から19歳までと幅広く、平均年齢は8.5歳です。性差別はなく、雑犬種に最も多く
みられますがボクサー・ボストンテリア・ブルドッグ・ラブラドールレトリーバー
・ビーグル・シュナウザー等は良く見られる犬種です。

肥満細胞腫の症状
肥満細胞腫は内蔵型と皮膚型に分かれます。皮膚型の肥満細胞腫では腫瘍部分の皮膚が
盛り上がりコブのようになっていたり表面が壊死していたり、筋肉が固まる等様々な症状が
みられます。主に犬の頭部や首の周りの皮膚に多数の腫瘤が発生し、次第に全身へと広がり、
切除しても再発や転移をしやすい腫瘍です。内蔵型の肥満細胞腫は、骨髄・脾臓・肝臓
・リンパ節・肺・腸が侵されます。又肥満細胞が出す物質(ヒスタミンやヘパリンなど)のために
腫瘍の周囲にひどい炎症がおこったり血液と一緒に流れて胃まで行き潰瘍ができ胃が
荒れたりします。胃が荒れた場合は犬に食欲不振・嘔吐や吐血・下痢などが見られ、
血液凝固異常等により犬がショック症状を起こす事もあります。

肥満細胞腫の原因
老化による免疫低下やウィルス・ストレス・遺伝・化学物質・ホルモン異常等様々な原因が
あげられています。肥満細胞と言う真皮の血管周囲にみられる細胞が何らかの原因で
腫瘍化・癌化してしまいます。

良性腫瘍

良性腫瘍
腺腫(せんしゅ)
腺腫は、油脂を分泌する皮脂腺から発症するため皮脂腺腫とも呼ばれます。
腺腫はゆっくりと増殖し、大きくなると表面に潰瘍が起こることもあります。
瞼・耳の内部(耳道)・肛門周囲・指の間等によく発症が見られます。特に瞼に発症した場合は、
ものもらいだと思ってもなかなか治りが悪い時は皮脂線種だったと言う事が多いようです。
腫瘍はあまり広がらず、表面は平らで滑らかです。

脂肪腫(しぼうしゅ)
脂肪腫は良性腫瘍で、無痛と言われます。やわらかくて弾力性のある脂肪のかたまり
(楕円形)が皮下にできる事が多く、腫瘍の発育はとても緩やかで数年かかって徐々に
大きくなります。肥満した中齡又は老齢の雌犬の脇腹・胸部・前胸骨部等の皮下
脂肪組織に良く発生する様です。筋肉の間にできることもあり、その場合は歩き方が
おかしくなります。発生平均年齢は8歳でラブラドールレトリーバー・ダックスフント
・コッカ−スパニエル・プードルやテリアなどの小型犬種にも多くみられます。

上皮腫(じょうひしゅ)
皮膚のいたるところに発症し、茎をもつキノコのような形にもりあがります。

扁平上皮癌

扁平上皮癌
扁平上皮癌は皮膚や粘膜をつくる扁平上皮細胞が癌化したもので鼻や耳・爪の付け根、
口腔・爪下周囲・陰嚢皮膚・鼻・四肢・肛門等によく発症。扁平上皮癌は、しこりよりは
ただれた皮膚病や潰瘍や治りにくい傷の様に見える事もあり、ダルメシアン・ビーグル
・ブルテリアなどの犬種では体幹や腹部の色素のない部分か、色素の薄い皮膚部分に
発生するようです。扁平上皮癌の発生には性別差はなく、皮膚や爪周囲に発生し、
平均年齢は8〜9歳で、口腔領域での発生平均年齢は10歳と言われ、進行すると
顎骨に広がり、リンパ節等に転移する事もあります。

扁平上皮癌の症状
犬の扁平上皮癌の症状は、局所での浸潤性は強いために広範にわたる切除が必要と
なりますが、爪床から発生したものを除いては肺等への遠方転移は比較的少ないと言われ、
口中にできた扁平上皮癌は、口内の粘膜にただれや潰瘍が見られその箇所は弱い為
すぐに出血します。発生箇所によって食欲不振や嘔吐・歩行困難など様々な症状が現れます。

扁平上皮癌の原因
犬の扁平上皮癌の原因は、太陽光線による障害・光線性角化症発癌の前駆症状
・慢性の炎症が腫瘍化する事等が挙げられます。

皮膚癌

皮膚癌
皮膚と皮下に発生する癌・腫瘍で発生部位や種類も様々に異なる病気です。
皮膚や皮下組織の腫瘍は、犬の腫瘍の約31%を占め、乳腺腫瘍についで多い
犬のガンです。体表の腫瘍は良性と悪性(がん)があり、良性腫瘍は腺腫・脂肪腫
・上皮腫等があり、悪性腫瘍では肥満細胞腫・腺癌・扁平上皮癌等がよく発生する
ようです。腺癌は悪性の癌ですが、良性の腺腫と同じような部位、肛門周囲や耳の
内部(耳道)等に発生するので、初期は肉眼で区別がつきませんが、良性とは異なり
短期間で大きくなって約2㎝程にもなると腫瘍の表面が崩れてくることが多いようです。
扁平上皮癌については皮膚癌ページの下に記載。

皮膚癌の症状
皮膚の癌(がん)・腫瘍の種類によって症状はことなりますが、
皮膚の盛り上がり等、普段は無いはずのしこりなどが発生します。
最初は柔らかいものですが悪性になると硬くなったり大きくなったりします。
犬の皮膚癌は発生部位によって食欲不振や、嘔吐・歩行困難など様々な症状が現れます。
腫瘍の種類によって肉眼では皮膚病や潰瘍、外傷か区別がつかないことがあるようです。

皮膚癌の原因
加齢・紫外線・放射線・化学的発癌物質・ウィルス・遺伝性・免疫不全等挙げられています。

骨の癌・骨肉腫

骨の癌・骨肉腫
骨に出来る癌(主に骨肉腫)で、大型犬の前足に多く見られ、平均7歳の犬に発症が多いようです。
主な骨の腫瘍には良性腫瘍として骨腫悪性腫瘍で骨肉腫や軟骨腫があります。
大型犬で外傷やねんざ等が無いのに足首や骨の関節の周囲に腫れがあったり足を引きずって
いる場合は、骨のガンの可能性もあるようです。

骨癌の症状
ケガをしていないのに足をひきずったり歩き方がおかしかったり腫れてくるなどが見られます。
痛みがあるため触られるのを嫌がります。骨のガンは発生部位を放置していると
大きく増殖し続け肺などに転移し、体中に激しい痛みをともないます。
犬の命を救う為には足の切断が多いようです。

骨腫(こつしゅ)
骨腫は良性の腫瘍です。骨の塊として見られ徐々に大きくなります。特に若い犬に
発症すると急速に大きくなります。発生部位によっては歩行困難・足を引きずる場合が
ありその時は手術等を行うようです。

骨肉腫(こつにくしゅ)
臓器に転移しやすい悪性の癌が犬の骨肉腫で、初期でも肺への転移ガンがみられる様です。

軟骨肉腫(なんこつにくしゅ)
軟骨成分から発生する悪性癌で犬の足の関節の腫れや歩行異常で気付く事が多い様です。

骨癌の原因
はっきりとは分かっていないようですが、遺伝的要素や免疫不全等もあるようです。
大型犬は小型犬に比べて幼少期の成長が早く、一気に大きく成長するので骨や関節に負担がかかり、
関節炎や骨の異常・骨の癌が多いという見方もあるようです。

血管肉腫

血管肉腫
血管肉腫は血管の内皮細胞より発生する悪性腫瘍で犬の悪性血管内皮腫とも言われます。
肉腫として発生するだけでなく、血管腫の悪性化としても発生します。犬の血管肉腫の
好発部位は内臓(脾臓・心臓等)と皮下組織と言われていますが、血管が存在する全身の
組織(骨・中枢神経・鼻腔・口腔・膀胱等)にも発生します。犬の血管肉腫の発生平均年齢は
9〜10歳でシェパードによくみられ、犬の性別差では雄犬に多く見られます。短毛で皮膚組織の
ない犬種の腹側腹部や陰嚢の皮膚に高頻度に発生するようです。ダルメシアン・ビーグルなどは
本肉腫の皮膚発生が高いと言われています。

血管肉腫の症状
犬の血管肉腫の転移は急速で血行を介して肺・肝臓・心臓・大網膜・筋肉・脳へ起こります。
発症部位により異なりますが、咳・呼吸困難や食欲不振等様々な症状があります。

血管肉腫の原因
皮膚及び皮下組織に癌(ガン)がみられるものは、その発生原因として長期間又は、
強い太陽光線・紫外線を浴びる事等が挙げられ、他加齢・放射線・化学的発癌物質
・ホルモン・ウィルス・遺伝性・免疫不全等挙げられています。

呼吸器の癌・腫瘍

呼吸器の癌・腫瘍

呼吸器癌の種類 鼻腔・副鼻腔の腫瘍(癌)
良性の腫瘍の場合や悪性の腺癌・扁平上皮癌・繊維肉腫の場合があります。
症状は、膿や血が混じった鼻汁・いびき・クシャミ・眼球突出・顔面部の変形・呼吸困難など

喉頭の腫瘍(癌)
腫瘍(癌)の種類には腺腫・腺癌・骨肉腫・血管肉腫・肥満細胞腫・リンパ腫などによるもの。
症状は呼吸困難・嚥下困難(えんか:口の中の物を飲み込めない)・変声
・喘鳴(ぜんめい:ぜぃぜぃ・ひゅうひゅうという呼吸音)など

気管・気管支の腫瘍
種類には気管骨軟骨腫・骨肉腫・扁平上皮癌・気管支腺癌等によるもの。
症状は咳・喀血(かっけつ:気管支や肺等から出血して血を吐き出す)・呼吸困難
・喘鳴(ぜんめい:ぜぃぜぃ・ひゅうひゅうという呼吸音)・チアノーゼ(皮膚や粘膜が
青紫になった状態)・吐き気など

肺腫瘍(癌)
腫瘍(癌)の種類には繊維肉腫・軟骨腫・脂肪腫・血管肉腫などによるもの。 
症状は肺腫瘍:咳・呼吸困難・喀血(かっけつ:気管支や肺等から出血して
血を吐き出す)・チアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫になった状態)など

黒色腫・メラノーマ

黒色腫・メラノーマ
メラノーマ(黒色腫)という言葉は、良性・悪性の区別なく使用されていましたが、
現在では良性を黒色腫、悪性を悪性黒色腫と分類しています。どちらもメラニン
産生細胞(メラノサイト)から発生する腫瘍です。犬の口腔内・皮膚・眼・指等にガンは
多くみられ、口腔や指・犬の皮膚や眼球に発生が多いと言われます。平均発生年齢は
9〜11歳で、若い3歳でもみられています。雄雌差では雄犬に多く、皮膚の色素沈着度が
高いコッカ−スパニエル・スコッチ・テリア・ボストンテリアに多いと言われます。
口腔内での発生は9歳以上の犬で、特に黒色コッカ−スパニエルに多発しています。

黒色腫の症状
犬の黒色腫(メラノーマ)の症状は、犬の口腔粘膜や舌などに黒褐色の結節が現れて
それが急に大きくなります。犬の悪性黒色腫(メラノーマ)は転移が早く、リンパや血行に
早期に転移し、診断された時点ですでにリンパ節や肺に転移している場合があります。

黒色腫の原因
犬の黒色腫(メラノーマ)の原因は加齢・紫外線・放射線・化学的発癌物質・刺激物質
・ホルモン・ウィルス・遺伝性・免疫不全等挙げられます。

口と口腔の癌と腫瘍

口と口腔の癌と腫瘍
全ての犬種にかかりやすく、犬ではすべての癌の6%が口腔内癌・腫瘍で口内の粘膜や
唇・舌・歯槽口蓋・口腔蓋・歯等に発症する癌・腫瘍です。この部位で見られる良性腫瘍は、
乳頭腫・線維腫・脂肪腫・軟骨腫・骨腫・血管腫・血管外膜腫・組織球腫・等が
挙げられています。口腔内によくみられる悪性の悪性黒色腫・扁平上皮癌・線維肉腫等が
あります。黒い腫瘍ができる悪性黒色腫は他に転移する可能性が高い癌で、口内がただれたり
潰瘍ができるのは扁平上皮癌です。繊維肉腫はコブのようにもり上がります。
発症年齢は犬で7〜12歳がくみられます。

口内癌の症状
犬の口の中の癌・腫瘍の初期症状は過剰なよだれ、臭いや口からの出血、口を痛そうにする、
口の中が部分的に腫れている、しこりがある等ですが、癌の種類によって症状は様々です。

犬の乳頭腫
若齡犬にみられる良性腫瘍です。腫瘍は頻粘膜・舌・口蓋・咽頭・喉頭蓋 ・口唇に
多発性腫瘤(コブ)として見られ、同様の腫瘍は皮膚や生殖器には腫瘍を形成しないと
言われています。ウィルス感染により乳頭腫が形成され、腫瘍先端でウィルスの増殖が
起こります。唾液や直接接触により感染し潜伏期間は1ヶ月と言われています。
治癒率も高く数ヶ月で消失する様です。

犬のエプリス
良性の腫瘍です。歯ぐきに出来る腫瘤(コブ)で歯ぐきがもり上がった様にみえ、徐々に
大きくなります。線維性・骨性・棘細胞性(きょくさいぼうせい)の3種類あり、棘細胞性
エプリスは腫瘍細胞が周囲にしみこむ様に広がります(浸潤性)。その為顎骨も含めて
腫瘍を切り取らないと再発する事があるようです。

犬の悪性黒色腫
口腔の粘膜や舌に発症し、急速に大きくなって、病気の初期にはリンパ節や肺に
転移する事がある悪性の癌です。

犬の扁平上皮癌
口の中の粘膜にただれや潰瘍がみられます。腫瘍表面は弱くすぐに出血をします。

犬の線維肉腫
線維肉腫は、外見がエプリスと似ていますが急速に大きくなり1ヶ月で2倍以上になり
2㎝程になると自然に崩れます。臓器やリンパ節への転移は比較的少ないと言われています。

目・耳の癌と腫瘍

耳の癌と腫瘍
耳の中にイボのような腫瘍がたくさんできます。特に中・高齢に発生しやすいと言われます。
耳の中にある汗腺のアポクリン腺というのが腫瘍化するためにおこります。
症状は、小さな腫瘍時は症状は現れませんが、大きくなるにつれて炎症が起こり、
化膿や出血が見られます。又、分泌液が出ることもあり、ひどくなると耳の穴を
塞いでしまうこともある様です。

目の癌と腫瘍
視覚に関する組織は中枢神経系に接しているので、良性な腫瘍でも浸潤すると重大な
視覚障害を起こしやすいと言われます。眼瞼の腫瘍は、犬に良く発症する目の腫瘍です。
皮脂腺腫・皮脂腺癌・組織球腫・肥満細胞腫・メラノーマや基底細胞癌などが
挙げられます。癌瞼腫瘍の多くは良性で、悪性腫瘍は10%以下と言われています。

症状は腫瘍が眼球に接触する場合は流涙や眼瞼痙攣等が起こります。結膜及び瞬膜の
腫瘍はメラノーマ・腺腫・腺癌・線維肉腫・扁平上皮癌・血管腫・血管肉腫・乳頭腫などが
挙げられます。これは腫瘍が摩擦刺激や突出ほど進行しない限り症状を伴わない事が
多いと言われています。

前立腺腫瘍


前立腺腫瘍(癌)
前立腺腫瘍の発生率は犬では低いですが、犬の前立腺疾患の5%を占めると
言われています。犬の前立腺の腫瘍には腺癌(ガン)・平滑筋肉腫・移行上皮癌等が
挙げられほとんどは腺ガンです。前立腺ガンは非常に悪性の腫瘍で隣接臓器への
侵入もしくは転移は速い速度で起こります。

前立腺腫瘍の症状
腫瘍塊は前立腺皮膜を通して直腸骨盤の筋肉などに侵入し、排便困難を生じたり、
膀胱の頸部・尿道に侵入することにより排尿困難を起こします。犬の前立腺ガンの
転移は腸骨リンパ節を介して肺や腰椎へ起こる傾向がみられます。もっとも普通に
見られる症状は、便秘やしぶり、排便困難・排尿困難など、前立腺肥大とよく
似ていますが、癌が進行していくと後腹部や腰部に痛みがある為、歩くことを
嫌がります。体重減少・嘔吐・下痢・腹部膨張・血便・血尿等様々な症状がみられます。

前立腺腫瘍の原因
加齢・紫外線・放射線・化学的発癌物質・ホルモン・ウィルス・遺伝性
・免疫不全等挙げられています。

肛門周囲腺腫

肛門周囲腺腫
肛門周囲腺は皮脂腺の変化したものです。犬の肛門の周囲には3種の特殊に分化した
腺がありその中で最も重要なものが、一般に皮脂腺の変化したと言われる肛門周囲腺
です。肛門周囲腺から発生する腫瘍は犬の腫瘍の中で非常に頻度の高い腫瘍の一つで、
高齢の去勢していない雄の犬に多く見られ、雌はごくまれに発生する様です。雄犬の
肛門周囲腺腫の多くは良性で、雌犬は悪性がほとんどと言われます。しかし良性でも
悪性に変化することもあるようです。

肛門周囲腺腫の症状
犬の肛門周囲腺腫の症状は、化膿・出血・膨らみ等が見られます。又、進行した状態に
なると、排便異常(便が出にくい・便が変形)も見られます。

肛門周囲腺腫の原因
犬の雄性ホルモンが関与しているため、去勢した犬の発生率は低く、逆に性ホルモンが
多量に分泌される副腎皮質機能亢進症では、雌でもこの腫瘍が見られることがあります。
加齢・紫外線・放射線・化学的発癌物質・ホルモン・ウィルス・遺伝性・免疫不全等
挙げられています。

乳がん・乳腺腫瘍

乳がん・乳腺腫瘍
犬の乳癌・乳腺腫瘍は雌犬の腫瘍の中で一番発生する確率の高い腫瘍です。
乳腺腫瘍は良性・悪性があり、悪性の腫瘍を乳癌と言います。乳腺腫瘍の発生
頻度は良性・悪性それぞれの半々位です。しかし犬が良性の乳腺腫瘍でも悪性の
乳癌に変化することもありますので注意が必要です。乳腺腫瘍は妊娠経験の有無に
かかわらず10歳〜11歳のメス犬に多く見られ、ごく稀にオス犬にも発症する事がある
ようです。犬の乳腺は左右に5対あり(4対もある)それぞれがつながっている為、1箇所の
乳腺に癌ができてもまわりの健康な組織も含めて乳腺ごと取り除く様です。

乳癌・乳腺腫瘍の症状
犬の乳腺腫瘍・乳癌の症状は、乳腺部のしこりや大きな固まりが見られたり、皮膚の
炎症の様にみえるというのが代表的な症状です。犬に乳腺腫瘍が出来ても元気が
あったり食欲があったりしあまり変化がないので見逃す事が多いようです。乳癌の場合は、
しこりは急に大きくなり1〜2ヶ月で2倍程の大きさにまで増殖します。

乳癌・乳腺腫瘍の原因
犬の乳腺腫瘍・乳癌の原因は、エストロゲンという卵巣から出るホルモンとの関係が
示唆され、加齢・紫外線・放射線・化学的発癌物質・ウィルス・遺伝性
・免疫不全等挙げられています。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫
リンパ肉腫

リンパ腫は犬、猫ともに発生が多く、リンパ腫は、リンパ系悪性腫瘍で、骨髄原発では
ないものさし、骨髄原発のリンパ系腫瘍はリンパ球性白血病としてリンパ腫とは区別され、
リンパ腫は、それ以外の臓器(リンパ節、肝臓、脾臓、皮膚など)が原発のものをさす。
リンパ組織は顎の下・脇の下・股の付け根・胸腔・腹腔・リンパ節・胸腺・消化器
・皮膚など体の至る所に存在し、にあるリンパ組織から発生する悪性の腫瘍です。

リンパ腫の症状
リンパ腫の発生部位により、様々な進行過程で腫瘍の転移や他のリンパ節及び
多くの内臓や骨髄を侵す病気です。種類により様々な症状があります。

リンパ腫の原因
本来生体には外部のウイルスや細菌などの「敵=異物」から体を守る重要な免疫の
役割が白血球の一種(リンパ球)です。リンパ器官には、リンパ節(腺)などと脾臓や肝臓、
腸管などにふくまれるリンパ組織があります。カゼをひくと、リンパ節が腫れるのは、
リンパ球が体内に侵入したカゼのウイルスと闘い抵抗しているからです。その重要な
リンパ球の遺伝子が何らかの要因で傷つき、細胞が腫瘍化して、リンパ器官内で
固まりをつくって分化・増殖する病気が悪性リンパ腫あるいはリンパ肉腫という
悪性の癌・腫瘍です。

リンパ腫の種類
多中心型リンパ腫
局所あるいは全身のリンパ節に発生する型で、犬では最も多いタイプです。犬の体の
あらゆるリンパ節が腫れ、多くは顎下のリンパ節が大きくなって気付きます。食欲不振
・元気消失・体重減少・発熱・貧血を起し、高カルシウム血症がある場合は多尿と
多渇症がみられます。眼球異常も(ブドウ膜炎・眼出血)30%の犬にみられます。

皮膚型リンパ腫
皮膚および皮下組織へ腫瘍細胞が浸潤して起こります。変化に富んだ皮膚病変を
形成する型です。この型は非常にまれですが、口腔粘膜に発生する事もあります。
湿疹・発疹で痒み等から始まり、潰瘍化し結節性の病変へと進行し最終的には
近隣のリンパ節や内臓への転移を起し全身へと進みます。しかし、肉眼では皮膚病との
区別がつかないようです。

消化器型リンパ腫
消化管とその付属リンパ組織に発生する型のリンパ腫を犬の消化器型リンパ腫と言います。
腫瘍が胃や腸の一部、限られた範囲に発生するものや胃と腸の全体に及ぶものがあり、
腸や腹腔が腫れます。リンパ腫全体の5〜7%におこりメスよりオスに多いと言われます。
出血性または非出血性の嘔吐や下痢がみられ腸管にリンパ腫が広がっていると、
腸閉塞や吸収不良・体重減少・食欲不振・低タンパク血症等が見られます。

縦隔型リンパ腫(じゅうかくがた)・胸腺型リンパ腫
リンパ腫中約5%に見られ、胸腔内にある前縦隔リンパ節又は胸腺、この両方に
発生する型です。リンパ節が腫れ、リンパ節の腫脹による気道の圧迫や、胸水が貯留し
肺が圧迫されることにより呼吸困難や咳が出て、又リンパ節の腫脹が前大静脈を圧迫
するため顔面や前肢に浮腫が出る事もあります。発症した約半数例は高カルシウム
血症が見られ、多飲多渇・多尿・食欲不振・衰弱などが見られます。

リンパ腫(節外型)
リンパ節以外に出来るリンパ肉腫で、中枢神経・骨・心臓・鼻腔内・眼球等の
限られた場所に発生する極めてまれな型です。

白血病とは

白血病
白血病は血液の癌と言われていますが正確には血液を構成する血球の癌です。
血球を作る細胞すなわち造血幹細胞が骨髄の中で癌化して無制限に自律性の
増殖をする病気です。19世紀後半に病理学者がこの病気を初めて見つけました。
この時代には治療法もなく白血病細胞がどんどん増え続けて血液が白くなったために、
白い血の病気すなわち白血病と命名されたのです。白血病はがん化する細胞の
増殖速度によって、がん化した白血球が芽球の段階で増える急性と、成熟する
過程の全段階で増える慢性に分類され、さらにがん化した細胞の種類によって、
骨髄系細胞ががん化する骨髄性とリンパ系細胞ががん化するリンパ性に分類されます。

白血病の症状
犬の白血病は種類によって症状は異なりますが、正常な白血球が減少するために、
犬は細菌やウイルスに対する抵抗力がなくなり、発熱や肺炎などの感染の症状が
見られたり、嘔吐・食欲不振・関節痛・各臓器の肥大・貧血・息切れ・元気が
なくなる等様々な症状があるようです。犬の白血病は制癌剤等の投与や点滴等、
白血病の種類や症状に合わせ治療を行い薬の補助として免疫活性作用がある
サプリメントを使用する事もあります。

白血病の原因
犬の白血病の詳しい原因は不明ですが現段階の研究で、白血病の原因は血液細胞の
遺伝子レベルの異常と考えられています。ある種の犬の先天性の免疫不全症や、
染色体(遺伝子)異常を伴う先天性疾患でも白血病が発生しやすいといわれています。
また、放射線・抗がん剤なども白血病を引きおこす可能性があるとも言われています。
細胞は常に分裂を繰り返し、それと同時に遺伝子も分裂し、もとの遺伝子と同じ
遺伝子が作られます。しかし何らかの原因で、遺伝子が正しく増殖できずに傷つく場合が
あります。傷のついた遺伝子が繰り返し増殖すると、その傷は元に戻らなくなります。
この元に戻らなくなった遺伝子を持つ細胞ががん細胞です。傷のついた遺伝子は本来の
働きができにくくなり、いろいろな異常を引きおきします。


白血病の種類
骨髄性白血病
骨髄性白血病には急性骨髄性白血病・慢性骨髄性白血病や好酸球性白血病、
好中球性白血病等が挙げられます。急性骨髄性白血病は骨髄・単球・赤芽球系の
未成熟な幼若細胞が腫瘍性増殖するという症状を言います。それ以降成熟が停止し、
白血病裂孔がみられます。

リンパ性白血病
リンパ性白血病には急性リンパ芽球性白血病・前リンパ性白血病・慢性リンパ性
白血病などがあります。慢性リンパ性白血病は成熟リンパ球が末梢に多数出現
するもので、通常犬は無症状のことが多いが血症を伴うこともあるようです。

肥満細胞性白血病
肥満細胞腫のうち肥満細胞が末梢血中に多くみられた場合に肥満細胞性白血病と
呼ばれます。明らかな皮膚病変がみられ、末梢血中に肥満細胞がみられるものは
肥満細胞血症と呼ばれます。肥満細胞症は犬より猫でよくみられ、内臓型、特に脾臓の
肥満細胞腫瘍で認められる肥満細胞血症と同じものを表していると言われます。

多発性骨髄腫
形質細胞が骨髄を主病巣とし腫瘍を増殖する疾患を骨髄腫と言います。病変の広がり、
増殖様式により多発性骨髄腫・びまん性骨髄腫・孤立性骨髄腫等があり、多発性や
びまん性が最も多く見られ、多発性骨髄腫は骨髄腫の総称として用いられています。
症状は様々な原因が重なり、尿管の障害・疼痛・骨折・高カルシウム血症・腎不全等、
その他多く挙げられます。

気になる様子がある場合は早めに獣医さんに診察してもらいましょう。  

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